国家質検総局「メタミドホス、ジクロルボスともに検出されず」

coussinet2008-02-15

     人民網 <<人民日報>> 2008年2月14日
     国家質検総局:水餃样*品未検出甲胺**燐和敵敵畏(*木+羊、**月+安)


(写真キャプション)中日双方でできるだけ早く合同調査組織を結成し、可能な工程から個別に
徹底調査を進めて、餃子中毒事件の真相をただちに調査することを、中国側より建議した(撮影:博芽)


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国家質量監督検験検疫総局(国家質検総局)の魏伝忠副局長は13日、
新聞記者会見の席上、現在のところ、中日双方の調査結果を踏まえて、中国製餃子中毒事件は、
残留農薬に起因する食品安全事件ではなく、個別の事案として認識していると発表した。


また魏副局長によれば、日本に赴いていた調査団が持ち帰った餃子サンプルからは、
メタミドホスジクロルボスも検出されなかった。

メタミドホスは含有していない


1月30日、国家質検総局は、日本の一部消費者が、河北食品輸出入集団
天洋食品廠製水餃子を食べて食物中毒を発症したとの報告を受けた。


質検総局ならびに商務部は政府調査団を組織し、2月3日、日本へ派遣した。
同時に日本内閣府警察庁厚生労働省農林水産省、外務省の各部署から
派遣された日本代表団と会談、協議を持ち、中国側の調査情況を報告した。


中国調査団は日本生活協同組合連合会から、検査のため2007年10月19日・20日
同年6月3日と11月1日製造の10サンプルの提供を受けて、2月6日午後北京に戻り、
ただちに中国検験検疫科学院に、中日で合意確認した検査方法および検査機器を
用いての検査を依託、持ち帰ったサンプルの検査を行った。


2月10日、サンプルからはメタミドホスジクロルボスともに未検出との結果を得た。


これ以前に、すでに日本から通報のあった2製品——2007年10月1日製造13グラム規格品
および2007年10月20日製造14グラム規格品の豚肉と白菜の水餃子のサンプル検査も
行われており、やはりメタミドホスは検出されなかった。

合同調査組織の設立を中国側より建議


中日双方でできるだけ早く合同調査組織を設立し、中国日本それぞれで可能な
製造・流通プロセス各段階の徹底調査を行って、即時の事実真相解明を図ることを、
中国側より建議した。


さらに国家質検総局は、すでに中米間、中欧間で良好に機能している食品安全機構制度の
先例に倣って、中日間においても速やかに食品安全に関する長期的に有効な協力体制を築き、
食品安全確保の前提の下で、両国の経済貿易の健康な発展を促すべきであると建議した。


質検総局の関係部門が図って、日本民主党および自民党代表団が2月18日から20日の日程で来中、
中国産品の品質と食品安全の状況を視察する。ほかに日本企業各社、メディアが随行する予定。

毒餃子事件は工場の待遇に不満を持つ人物の犯行」とは憶測による報道


日本の共同通信が消息筋の談話として、「河北省石家荘のある人物が、
この事件は工場の待遇に不満を持つ人物の仕業である可能性があると語ったと、
同市公安局の“毒餃子”専任部署が認めた」と発表した。


これに関して、魏伝忠副局長は以下のように語った。


「質検総局が河北警察部門に確認したところでは、1月30日以来現在に至るまで
公安部門は本件に介入調査しているが、製造過程において異常は発見されていない。
現在も調査活動は進められているが、結論が出ないうちに外部に対して詳細を
公表することはなく、報道は伝聞・憶測に基づいたもので、調査および人心を
誤った方向に導くものである。


「中日双方の一致した意見として、当事件に関する両国の調査情報は、すべて
双方当局および警察部門——中国側では質検総局および中国公安部——から
正式に発表される。


「当面、わが国公安部は、生産加工、包装、運輸等の各工程に対する調査を厳密に進めて
おり、日本警察部門と相互に情報を交換して、共同して有効な調査を展開している」

餃子事件はオリンピックの食品安全とは関連しない


中国製水餃子中毒事件は残留農薬に起因する系統的な食品安全事件ではなく、
個別の事案であり、オリンピックの食品体制とは何ら関連はない。


魏副局長は記者団の質問に答えて、国際社会がこの事件を以て中国食品の
安全性を憂慮するのももっともだが、その心配は全くない、と語った。


「現在の調査状況を見る限りでは、この事件は個別の事案であって、
食品安全の体系上の問題ではない。中国政府ならびに北京オリンピック委員会は、
オリンピックにおける食品安全監督体制の有効性を完璧に作り上げている。
オリンピックの食品安全保障は完全である」


国家質検総局・李長江局長は言う。


「中国政府はこれまで、産品の品質および食品安全は非常に重視してきた。
国内市場向けか輸出食品かの別なく、関連企業へは厳格な監督管理と生産を
求めている」

関連用語:

メタミドホスは化合物の一種。中国、日本を含む多くの国で農薬としての使用を
禁止しているが、それ以外での使用は認められている。中国では実験用試薬として
日本から入手している。日本ではその他各国のメタミドホス標準試薬を買うことが
できる。多くの国で、生花店、家具店でメタミドホス系殺虫剤の使用が認められて
いる。ジクロルボスは現在、中日両国で広範に流通使用されている。

最後のメタミドホスの解説は、
「中国で入手することは難しいが、日本では簡単に手に入る」
と暗に言っているようにも読めますね……