仏ル・モンド「中国製餃子で日本パニック」

coussinet2008-02-07

     Le Monde le 05.02.08(February 05, 2008)
     Psychose au Japon face aux raviolis import?s de Chine


中国から輸入した gyoza (ラビオリの一種)が、日本をパニックに陥れた。


2月4日、日本の福田康夫首相は“国家の安全に対する疑問”を重大問題として取り上げた。
同日、東京から中国へ向けて、製造工場調査のために4人の専門家が派遣された。


事件の発端は1月30日、10人がこの冷凍 gyoza を食べて中毒症状を起こしたのである。
警察は餃子から、中国ではしばしば用いられる殺虫剤のメタミドホスを検出した。
これを受けて輸入元のジェイティフーズは、日本中の販売店から同商品を回収することを決定した。


2月1日、餃子を食べて気分が悪くなったと訴えたひとは494人に上ったと、
共同通信が伝えた。

原因は工場外部か


しかし、そもそも餃子そのものが汚染されていたとの確証はない。
河北天洋食品工場は大本の原因ではないと思われる。
購入者への当初の調査では、メタミドホスの兆候は見られなかった。
天洋の幹部は、2001年と2005年に日本の農水省が実施した検査に
合格しており、品質管理上の問題はこれまで一度もないと断言している。


にもかかわらず、日本では中国産品に対する不安は悪化している。
日本は厳密な法規に則って食糧の60%を輸入しており、中国は第2位の供給国だ。


日本の大都市にある中華街では、gyoza と nikuman (詰め物をした小さな
蒸しパン)の売り上げが落ち込んで悲鳴を上げている。


これは、これまでも様々な悲劇に対して非難が繰り返された中国製品を巡る、
長く続く疑念を反映する事件だ。
2007年パナマで、ジエチレングリコールが混入されたシロップによって
100人が犠牲となったように。


gyoza への不安は、いま現在、自国製品を取り巻くネガティブイメージの
払拭に努力している中国に影を落とす。
中国首脳部は数カ月後の北京オリンピックに向けて、今後進むべき段階を示して
国際輿論を安心させるために、管理を強化し透明性を高めることに努めているのだ。

写真はル・モンドに掲載の餃子の写真。
"Photo de gyozas, une vari?t? de raviolis import?s de Chine."
「餃子。中国から輸入されたラビオリの一種」